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ニュースリリース

【2015年7月10日】 車両火災に関する調査結果と今後の対応策についてのご報告

お取引様各位


車両火災に関する調査結果と今後の対応策についてのご報告


お取引先様各位におかれましては、平素より、格別のご高配とご指導を賜り、厚く御礼申し上げます。

平成27年4月21日にご報告させていただきました、弊社が実施しております大阪市一般廃棄物収集運搬事業における平成27年4月16日に発生いたしました事故(車両火災)について、消防署および車両メーカーによる調査が終了いたしましたので、ご報告をさせていただきます。また、この調査結果を受け、弊社における事故の再発防止および安全対策に関する今後の対応について検討させていただきましたので、併せてご報告をさせていただきたく考えております。

弊社といたしましては、事故の再発防止に努めるとともに、今後もより一層、様々な角度から安全対策の充実に取り組んでまいる所存でございます。お取引様各位におかれましては、今後とも引き続き、ご指導とご鞭撻を賜れますよう、よろしくお願い申し上げます。

1.消防署の 調査結果 *

*「火災調査報告書」、住之江消防署(平成27年6月11日)より抜粋

(1)出火箇所の検討及び判定

1)キャビンについて
キャビン底部の中央部が金属の錆びが広範囲に認められ、左右と比べると中央付近の変色が強い。ダッシュボード付近にある配線を見分すると、被覆は焼失しているものの内部の芯線に電気痕は認められない。また、たばこの吸殻は認められない。
2)リサイクルボックス(キャビン後部リサイクル品収納用鉄製ボックス)について
リサイクルボックス下方に焼きした残渣が堆積しており、残渣を見分するも、たばこ、ライターなどの発火源は認められない。
3)エンジンルームについて
キャビンが一様に焼きしているが、エンジンルームの下方にまで焼きしておりキャビンから出火したとするとエンジンルーム下方にまで焼きすることは考えにくい。また、キャビン内及びリサイクルボックス内に火源となるものは見分できず、よって、出火原因はエンジンルーム内とする。

(2)出火原因の検討および判定

1)放火
放火については、阪神高速道路湾岸線を走行中の出火であることから放火が原因で出火した可能性は低い。
2)たばこ
リサイクルボックス下方に焼きした残渣が堆積しており、残渣を見分するもたばこは認められない。また、キャビン内部にたばこの吸殻は認められないことから、たばこが原因でエンジンルームより出火した可能性は低い。
3)交通機関内配線
交通機関内配線は被覆が焼失し、芯線が露出し短絡痕が認められた。何らかの要因で被覆が損傷して短絡しスパークしたとしても周囲はシンリンダーブロックであり着火物が配線の被覆等で燃え広がることは考えにくく、エンジンが作動しオイルネーターが発電していないと短絡痕はできないことから短絡痕発生時はエンジンが正常に作動していたと考えられることから出火した可能性は低い。
4)内燃機関
油量センサーの焼損でエンジンオイルが漏れているのが認められるが、エンジンオイルの残量が7リットル程度であった。また、エンジンオイルの通常値は10リットル程度であるが7リットル程度でも油量警告灯は点灯しないとのことより、エンジン内部のエンジンオイル量は適切に入っていると考えられ、エンジン内部から出火の可能性は低い。
5)排気管
排気管インジェクションにエンジンオイルが付着していた痕跡が見分された。オイルパンより上方の位置に配置されており、排気管インジェクションの上方のシリンダーブロック等にエンジンオイル漏れの形跡が認められず排気管に強い焼きは認められない。よって、排気管からの出火の可能性は考えられなくはないが状況から難しい。

(3)結論

走行中の塵芥車の車両前方、エンジン下部付近から出火したもので、出火原因として、交通機関内配線、内燃機関、排気管が考えられるものの、実況見分の結果および関係者の供述等からも確証を得ることができず不明として処理する。

2.車両メーカーの調査結果*

*「車両火災調査結果報告書」、いすゞ自動車近畿株式会社(平成27年6月1日)より、抜粋。

(1)車両調査結果

  • 1)車両外観はキャブが全焼状態であった。
  • 2)キャブ内も全焼状態であった。
  • 3)キャブの後に取り付けられているリサイクルボックスが激しく焼損していた。
  • 4)キャブ後面の右側に取り付けられているエアインテークダクトが焼失していた。
  • 5)キャブを上げて確認したところ、エンジン本体が焼損していた。
  • 6)エンジン右側に配索されているPCVホース*の後部が焼失していた。
  • *Positive Crankcase Ventilation の略でクランクケースの圧力を逃がす装置であり、ホース内はクランクケースから流出するエンジンオイルが流れている。

  • 7)ターボチャージャからのエンジンオイル漏れや排気ガス漏れは認められなかった。
  • 8)排気マニホールドの気筒部にエンジンオイルが付着していた。
  • 9)排気マニホールド気筒部の下側に取り付けられている排気管インジェクタにもエンジンオイルが付着していた。
  • 10)シリンダヘッドカバーとシリンダヘッドとの合わせ面からのエンジンオイル漏れは認められなかった。

リサイクルボックスが激しく焼損しており、またエンジン本体も焼損していた。排気マニホールドの気筒部と排気管インジェクタにエンジンオイルが付着していたが、エンジン本体からのオイル漏れは認められなかった。このオイルは、エンジンオイル付着部の上側に配策されているPCVホースが焼損したことにより滴下したものと推定する。PCVホースは車両後方から類焼により焼損した様相であったことから、エンジンの焼損は火災の二次被害によるものと判断する。

(2)所見

調査結果、リサイクルボックスが激しく焼損していた。エンジン本体も焼損していたが、エンジン本体から出火した痕跡は認められなかった。リサイクルボックス周辺のシャシ部品には、熱源となるシャシ部品や配線等がないことから、今回の火災は、リサイクルボックス内に外部火種が入り、出火したと考えられる。

3.再発防止および安全対策に関する今後の対応

調査の結果、原因究明に至ることができませんでしたが、事故の再発防止および安全対策の充実のため、早急に以下の対応を行い安全管理に努めてまいります。

  • (1)車両の出庫前・出庫後点検項目の追加および実施
  • (2)社員(乗務員)の安全対策等についての再教育・再訓練の実施
  • (3)緊急時対応マニュアルの拡充および社員(乗務員)への教育徹底
  • (4)車両(リサイクルボックス)の構造改善(実施済み)

以上

<お問い合わせ>
堺市西区築港新町4丁2番5
072(320)9001
株式会社 関西再資源ネットワーク
担当:林田 季昭